日本ガイシアリーナで今季初勝利を!
名古屋オルクスが挑む”ビッグチャレンジ”
取材・文・写真/アイスプレスジャパン編集部 写真提供/名古屋オルクス
”対抗戦”ラストで念願の初勝利を!
11/16(土)15:30~ 名古屋オルクス vs 東京ワイルズのエキシビションマッチが2000人規模の収容を誇る日本ガイシアリーナで行われる。
6月にIJリーグとして名古屋オルクス、東京ワイルズ、北京京獅の3チームにより始まった一連の試合は紆余曲折を経て現在はエキシビションマッチという位置づけにはなった。しかし、選手たちが勝利を求めて自らを鍛え、戦術を駆使して全力で戦うことに変わりはない。
名古屋オルクスは今季まだ東京ワイルズとの8度の対戦でいまだ未勝利。引き分けこそ1試合あるものの、強豪からの勝利をたぐり寄せるまでには至っていない。しかし11/16日本ガイシアリーナでの「対抗戦ラストマッチ」では、多くの名古屋を応援する観客の前でワイルズから白星をもぎ取り、ファンとともに喜び合いたいと選手たちは意気込んでいる。
今週末は名古屋オルクス2024ホームゲーム最終戦です。
— 名古屋オルクス【公式】 (@nagoya_orques) November 12, 2024
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10月の試合では健闘。磨くべきはコンビネーションと得点力
名古屋オルクスは前節10/19・20日に東京ワイルズと邦和みなとで2日続けて対戦。19日は1-4、20日は0-3とともに3点差で敗れたものの、一時期のようにワイルズ攻撃陣に圧倒的に押し込まれるような試合展開ではなかった。
特に10/20の試合では第1&第2ピリオドで守りがしっかりと機能し、簡単にはワイルズに得点を許さず。攻撃でもカウンターから数的優位で攻め込むシーンが何度も見られ、この1シーズンを通してワイルズや北京といったチームに揉まれてきた成果を見せることができた内容だった。その試合ではワイルズの若き点取り屋、上野鉄平選手の一撃によって先制されたがオルクスその後も粘り強く戦った。最終的には0-3という結果ではあったが、どこかで1点が取れていれば試合展開は大きく変わっていただろうと思わせる出来映え。随所にチーム力の向上を垣間見させるシーンがあった。
試合後、佐藤育也キャプテンは「守備の意識が多分これまでやった試合の中で一番高かったのですが、相手に対して引いてしまうような消極的なプレーは少なくなってきたと感じています。一方でアグレッシブに行ける場面は結構あったのですが、ワイルズの守りの堅さをこじあけられず結果的には試合をコントロールされてしまった。ただ、あと一歩、というシーンは何度もありました」とその内容を手応えとともに振り返ってくれた。
「もう1つ、もう1つ、と常にレベルアップしたチームを見ていただきたい、と練習から取り組んでいます。11/16の試合ではそこの成長具合をしっかりと見ていただければ。このオルクスというチームの価値をぜひ日本ガイシアリーナでの試合では披露できればと思っています。そのガイシアリーナでの試合で勝ち切れたら最高ですね」と佐藤キャプテン。ワイルズからの今季初勝利に向けてチーム全体が燃えている。
深夜の練習を重ねてさらなるチーム力アップを目指す
11月、深夜0時のスタートにもかかわらず、邦和みなとのスケートリンクで練習に励むオルクスメンバーの姿があった。デュアルキャリアを掲げている名古屋オルクス、そのメンバーは各自仕事を終えてからリンクに集合している。しかし、その表情はみな活き活きしており、11/16の日本ガイシアリーナでの試合を心待ちにしている雰囲気が伝わってきた。
有波典監督はカナダでの指導経験も豊富。この夜の練習中も、時々プレーを止めながら選手たちにスティックの出し方やポジショニングなど細かく選手への指摘が入る。11/16の試合もそうだが、その後は日ア連公式戦の愛知県リーグ、全日本B予選、そして全日本Bの本戦が待っている。昨季は全日本Bの準々決勝で敗れて目標だった全日本Aへの出場切符は掴めなかったが、今季こそ全日本Bベスト4、そして北海道の強豪チームを倒そうと気迫充分だ。
梅野宏愛選手は「土屋選手も山本選手もそうですけれども、僕らはオルクスの創設1年目から戦っていますしその誇りを持って、日本ガイシアリーナでの試合はそれこそ『有終の美』を飾りたい。チームとしても中屋敷選手の加入で雰囲気もとても良くなっていますし選手たちの勝利への意識も高くなっているので。お客さんもすごく入ってくれると聞いていますので、今シーズン戦いつづけてきた”価値”を大舞台で見せたい」と意気込む。
中屋敷侑史選手も「今は『勝つ』という気持ちが本当に強いです。2024年交流戦の締めくくりとなるゲームになるので絶対勝って終わりたい。僕自身まだまだトップコンディションから比べると30%くらいの仕上がりではあるんですが、追いかける展開にはせず先制点を取って優位に試合を進めていければと思っています。”オルクスはまともにやっても強いチームなんだ”という自覚をみんなが持つことで、試合運びも堂々と持っていける。あと、ガイシアリーナはルーキーシーズンに点を決めている相性の良いリンクなので頑張ります」と、虎視眈々とゴール量産を狙っている。
土屋光翼選手は「名古屋のプロチームとして集客の方も頑張って取り組んできました。会場のキャパシティが今までと大きく違うというところもあって多くの新しいファンが来てくださると思うので、とにかく面白い試合を見せたいと思っています。毎試合来てくれる名古屋のチームの子どもたちも今回必ず来てくれると思うので、僕らのプレーで思い切り喜ばせたい」と語ってくれた。
名古屋駅や繁華街・栄で選手自身がチラシ配り。チームの認知度も着実にアップ
日本ガイシアリーナでの試合開催が決まり、オルクスの選手たちは自ら駅前に立ってチラシ配りを敢行。また名古屋有数の繁華街・栄などでは喫茶店や商店、飲食店を1軒1軒たずねてポスターを張ってもらったりチラシを置いてもらったりするなど地道なプロモーションを選手たちが手分けして行ってきたという。「名古屋駅や栄でオルクスのユニフォームを着て、知らない人、それこそ歩いている人にとか、飲食店などにもう飛び込み営業みたいな感じで巡っていました」と土屋選手。中屋敷選手も「名古屋駅前でチラシ配りをしました。すごく興味を持ってくれている、という反応が返ってきてとても嬉しかった」と笑顔で語る。
熱心に企業まわりをしていたのは山本健太郎選手。「チラシ配りの反応もものすごく良くて。いろんな喫茶店さんや企業さんにもチラシを置かせてもらってます。裏に選手のサインを書いて渡すこともあったのですが、その際にも『サインもらえてとても嬉しい』と喜んでもらって。ほかにも『試合見に行くよ』と声をかけてくれたり。本当に感謝ですね」と山本選手。「僕自身のスポンサー以外にも、およそ20社ぐらいの企業でポスターを貼らせてもらってます。名古屋市内で、企業の皆さんと握手して、『応援するよ、名古屋をアイスの街にしてくれ』と激励されて。地元の皆さんに熱く応援されていることを感じています」
今回日本ガイシアリーナでの試合をフックに「名古屋をアイスの街にする」という大きな目標に向かって選手たちはチームの認知度アップにも頑張っている。
オルクスには11月にアイスバックスでもプレーするなど経験のあるDFの柴田北斗選手が新加入。またFW佐野靖也選手がケガから復帰するなど戦力も整いつつある。愛知県リーグでは勝った方が優勝というTEAM TORSPOとの最終戦で激戦を繰り広げるなか、最終第3ピリオド終盤に1点ビハインドから逆転し愛知県リーグを2期連続で制した。全日本Bそして全日本Aへの道を歩んでいくチームに明るい展望が見えてきている。
名古屋オルクスとしては、強敵・東京ワイルズからチーム一丸となって今シーズンの初勝利をあげることでさらなる勢いをつけたいというのが11/16(土)日本ガイシアリーナでの今季交流戦ラストゲームだ。すでにチケットの売上げも好調とのことで、会場には地元・名古屋のチームを応援するために多くのファンがつめかけることは間違いない。
今季交流戦ラストゲーム、日本ガイシアリーナでの初開催。名古屋オルクスが大きな舞台でどんな内容の戦いを見せてくれるのか注目だ。
<試合情報>
『名鉄観光 presents 名古屋オルクス ホームゲーム名古屋オルクス vs 東京ワイルズ エキシビションマッチ in ガイシアリーナ』
◇試合日時:2024年11月16日(土) 15時30分試合開始(開場14:00)
◇対戦カード:名古屋オルクス vs 東京ワイルズ
◇場所:日本ガイシアリーナ(名古屋市南区東又兵ヱ町5丁目1番地の16 TEL: 052-614-7500(代表))
◇アクセス:JR東海道線笠寺駅より徒歩約5分/名鉄本線本笠寺駅、名鉄常滑線大江駅よりそれぞれ徒歩約15分
<チケット発売概要>
チケット:S席:2,500円 / A席:1,500円 / 自由席:1,000円
販売サイトURL:https://r-t.jp/orquese_exhibition