3/14(日)大会最終日速報(1)

文・写真:関谷智紀(アイスプレスジャパン編集部)

第1試合

VORTEX SAPPORO アイスホッケークラブ(A3位) 対 高須クリニック御影グレッズ (A4位)

5(3-1,1-0,1-1)2

トータルシュート数:VORTEX 60 、グレッズ 18

VORTEXは、開始早々の17秒、ファーストシフトの攻撃で精神的支柱ともいえる存在のDF藤本奈千がブルーライン中央から強烈なシュートを一閃。この豪快なゴールで勢い付いたVORTEXはその後第1ピリオド中盤までにキャプテン・佐々木愛実、田邊真希が追加点を挙げて3-0と序盤で主導権を握ることに成功する。

この試合を落とした方が来季全日本Bに降格というレギュレーションのため、絶対にそれを阻止したいグレッズも反撃。15:55に右のボード際でパスを受けた梅森遥愛がそのままゴール脇へ切り込み、ほぼ真横から狭い隙間を通す技ありゴールで1点を返す。 

その後両者ゆずらない展開が続くが、第3ピリオド9:43にグレッズ川上章子がミドルシュートのリバウンドに詰めて2-4とし残り9分に全てをかけることとなった。

4日間で4試合目という体力的にも相当に辛い状況の中、グレッズは試合残り5分を切ったところでタイムアウト。選手の息を整えてなんとか同点への道筋を作ろうとする。のこり2分を切って仕掛けた6人攻撃でグレッズは得点のチャンスを作る。しかしここを守り切ったVORTEXは本間彩那が自陣からのロングシュートでエンプティネットゴールを決めて5-2とし、勝利を決定づけた。

この結果、VORTEXは全日本A残留が決定。グレッズは来季、全日本Bへと降格することとなった。

第2試合

帯広クレインズレディース(B3位) 対 釧路ベアーズ(B4位)

1(0-1,1-1,0-1)3

トータルシュート数:ベアーズ 53、クレインズレディース16 

5,6位決定戦。来シーズンまで目を向ければ、全日本女子初戦で上位グループの3位と当たるか4位と当たるかの差は大会フォーマット上で非常に大きいため、どちらのチームも1つでも上の順位で大会を終えたいところ。また、今大会では両者は2日目に対戦し2-0でクレインズレディースが勝利しているが、非常に実力は伯仲しており激戦が予想された。

その予想に違わず、第1ピリオドから攻守が頻繁に入れ替わる激しい展開となるが、先制したのは釧路ベアーズ。11:54にパワープレーから佐藤亜美が押し込んで1-0とする。クレインズレディースも第1ピリオド終盤にゴールを決めたかに思われたが、ビデオ判定の結果ホイッスル後のプレーだったとの判定で得点は認められず。

しかし第2ピリオド7:20にクレインズレディースは相手陣でパックを奪った佐藤愛梨がすぐさま森田貴奈へ。そのパックを森田が落ち着いて叩いて同点に。第2ピリオドは相手ゾーンに侵入する時間帯はベアーズの方が多い状況だが、クレインズレディースも守ってからの切り返しが早く、お互いにチャンスを作り合う目の離せない展開となった。

そんな膠着状態をまさに文字通り「こじ開けて」勝ち越し点を奪ったのはベアーズ。第2ピリオド14:45に青木亜優子がゴールに迫り右からパックを流し込もうとしたプレーから混戦となり、DFが1人飛ばされるくらいの激しい攻撃のなか最後は佐野友香が押し込んでついに均衡を破る。

その後も熱い攻防は続いたが、ベアーズが第3ピリオド12分すぎに迎えたパワープレーのチャンスで、右サイドのブルーラインから三瓶あやのが放ったシュートがゴールを捉え、これが非常に大きな1点となった。

その後のクレインズレディースの反撃を抑えたベアーズがそのまま逃げ切り勝利。ベアーズは5位で、クレインズレディースは6位で大会を終えた。

なお3/14(日)の3位決定戦、決勝戦は詳細レポートを3/15(月)にアップする予定です。ご期待ください。

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