現地・アメリカで戦う男子日本代表のエース・平野裕志朗選手
2時間以上かけて「スマイルジャパン」に会いに行ったその理由とは?
取材・文・写真/アイスプレスジャパン編集部
現地3月31日。
アメリカのプロアイスホッケーリーグ、AHLユーティカ・コメッツと契約し、現在は傘下のECHLチーム、アディロンダック・サンダーでプレーしている平野裕志朗選手が、ニューヨーク州ユーティカで行われている「アイスホッケー女子世界選手権トップディビジョン」に出場する女子日本代表「スマイルジャパン」の激励に訪れた。
平野選手は、女子世界選手権開幕の4日前となる3月30日に、ホームリンクで行われたアディロンダック・サンダー対レディング・ロイヤルズ戦に出場した。
アディロンダック・サンダーがホームを置く街・グレンフォールズはユーティカから北東へ車でおよそ2時間の距離にある。
さらには女子アイスホッケー世界選手権トップDivが行われるアリーナ「ADIRONDACK BANK CENTER」は、今季平野選手がプレーしたこともあり、再昇格を狙っているAHLユーティカ・コメッツのホームリンク。
自らが試合や練習をしたリンクで女子日本代表が戦うこの縁が訪れたことを平野選手は非常に喜んでいる。この日は、自費で差し入れも用意しつつサプライズでスマイルジャパンの練習を訪れた。
僕が契約しているアメリカUticaのチームリンクで、女子アイスホッケー日本代表が世界選手権に挑みます。
— YushirohHirano 平野裕志朗 (@9yushi0) March 26, 2024
こんなに近いのに応援に行けないのは残念ですが。
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ロッカールームには平野選手しか入れなかったため、後ほど彼に何を話したのか聞いた。
「女子の選手が世界で戦って日本のアイスホッケーを先頭に立って盛り上げてくれるのはとても嬉しい。僕ら男子代表も日本のアイスホッケーの伝統を引き継ぎ、より盛り上げるためにもっともっと力をつけていきたい。ぜひ、日本の代表として一緒に頑張りましょう。そして、スマイルジャパンが今回、ここユーティカで素晴らしい戦いを繰り広げることを心から願っています」と言った趣旨の激励の言葉を平野選手は女子選手たちに贈ったそうだ。
さらには、「チームの遠征でこのあとテキサス州~メイン州と移動しなければならない。こんなに近くにスマイルジャパンが来てくれたのに、スケジュールの関係で応援できないのがとても申し訳なく思ったし、AHLユーティカに残れていればまた違った展開もあったかもしれない。でも『男女関係なく日本のアイスホッケーを盛り上げていきましょう』という思いを共有したかったので、自然とユーティカに足が向きました。男子もスマイルジャパンに続いて、4月に世界選手権トップディビジョンをかけて全力で戦うという意思を伝えました」とアイスプレスジャパンに話してくれた。
スマイルジャパンの選手たちも「NHLにいま一番近い日本人」平野裕志朗選手のサプライズ来訪に喜び、初戦の対中国戦に向けて士気を高めていた様子だった。
スマイルジャパンは現地4/4(木)11:00から行われる対中国戦が世界選手権トップDivの初戦となった。これからも男女両日本代表の快進撃を期待したい。