快進撃を見せる! 全日本選手権に臨む社会人勢・DYNAX

フェイスオフに臨む矢島翔吾選手(左・87番)と徳田滉也選手(右・22番)。
真剣ながらも合間には笑顔がこぼれる良い雰囲気の練習が繰り広げられていた

取材・文/アイスプレスジャパン編集部 写真/編集部

 本日12/5(木)から第92回全日本アイスホッケー選手権(A)がスタート。全12チームによるトーナメントが幕を開ける。会場は栃木県・日光霧降アイスアリーナ。日光では2011年第78回大会以来14年ぶりの開催となる。

 12/1、2の関東大学リーグの結果を受けて12チームが出揃った。初日は社会人の強豪4チームに対して、若さと勢いのある大学生がぶつかるカードが4試合組まれている。

 なかでも注目はやはり第3試合、昨季全日本選手権(B)を制して社会人枠1位で登場するDYNAX(ダイナックス)と大学2位・中央大学の対戦だろう。DYNAXには昨季アジアリーグアイスホッケーの栃木日光アイスバックスでプレーしていた鈴木雄大選手が加入し、攻撃力に厚みを増した。

ゴール前の攻防にも熱が入る。ファーストラインのコンビネーションは上がってきた

 鈴木雄大選手の加入はやはりチームメイトにも大きな好影響を与えているようだ。一緒にラインを組む府中祐也選手は「僕自身は昨季までパスを出すタイプとしてプレーしていましたが、雄大さんと一緒にプレーしてとにかく最初は驚きましたね。パスの精度がハンパないです。本当にピンポイントで欲しいところにパスが来るので。さすがのアジアリーグ出身者なので応用力がすごくあり、そのあたりをとても参考にしています」と彼からプレーのエッセンスを吸収しているとのことだ。「以前の大会でも中央大に勝ってアジアリーグ勢と戦った経験もありますが、その時のように、社会人1位なのでぜひ意地を見せられたらと思います」と語る。

鈴木雄大選手(右)と今村健太朗選手(左)。このコンビが日光でファンを「あっ」と言わせてくれるはずだ

 もう1人のラインメイト、今村健太朗も全日本選手権を楽しみにしている1人。鈴木雄大選手のDYNAX加入を後押しした今村は「だいぶコンビネーションの精度も上がってきました」と手応えを口にする。鈴木雄大選手が8月に合流した当初は、まだまだぎこちない部分もあったそうだが今はかなり連動した攻撃の動きが出来上がってきているという。「昨年は明治大学に敗れましたが、社会人トップチームの意地にかけて全力で頑張って、まずは1回戦、学生に勝ちたいと思います」と14:30からの初戦に向けて気合い充分だ。

夜の練習で気温は低いなか、選手たちの熱気が伝わってきた



牧口祐太コーチは「今季は全タイトルを取ることを目標に戦っています。会社としてこういった大きな大会に出させてもらっている以上、感謝の気持ちを1番に持って全力で戦って、良い結果報告をできるようになることが1番かなと思っています。自分たちの持っている力を試すためにも初戦は学生に勝ってアジアリーグのチームへの挑戦権を得たいと思っています。職場から選手を気持ちよく送り出してくれて暖かい声援を送ってくれる会社の方々とも喜び合えるような結果を全日本選手権(A)では掴みたいですね」と抱負を語ってくれた。

第92回全日本選手権(A)のトーナメント表、試合時間は下記の画像にて。第4試合、日本製鉄室蘭アイスホッケー部スティーラーズ(社会人2位)と明治大学(関東大学3位)のカードも両者一歩も引かない好ゲームが期待される。社会人勢の健闘を楽しみにしたい。

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