社会人&クラブチーム最強を決める全日本選手権(B)
決勝は室蘭スティーラーズvsDYNAXの“再戦”に。4強はすべて北海道勢
取材・文・写真/アイスプレスジャパン編集部
3/1(金)岡山県倉敷市のヘルスピア倉敷で、全日本選手権(B)の準々決勝4試合が行われ、準決勝進出チームが決定。
勝ち上がったチームは、タダノ、日本製鉄アイスホッケー部室蘭スティーラーズ、釧路厚生社アイスホッケークラブ、DYNAXの4チーム。すべて北海道の社会人・J-iceノースディビジョン所属となるチームが勝ち上がった。
3/2(土)の準決勝第1試合では、室蘭スティーラーズが8-2でタダノをくだし決勝進出を決めると、第2試合ではDYNAXが釧路厚生社IHCを7-3でくだしてこちらも決勝にコマを進めた。
J-iceノースディビジョンの最終戦でも「勝った方が優勝」という試合で同点延長戦となる激戦を展開した両チーム。その時は室蘭スティーラーズが勝利しているが、今年の全日本(B)はどんな結果が待っているのだろうか。
最終日は11時から3位決定戦・釧路厚生社vsタダノ、13時30分から決勝戦・室蘭スティーラーズvsDYNAXの2試合がヘルスピア倉敷で行われる。
「第58回全日本アイスホッケー選手権大会(B)」は全試合を日本アイスホッケー連盟Youtubeチャンネルにて、ライブ配信されています↓https://t.co/q7kyIvIrfH
— アイスプレスジャパン編集部【アイスホッケー&アイスクロスほか冬スポ情報Web】 (@IcePressJapan) March 3, 2024
3/2(土)準決勝結果
第1試合 室蘭スティーラーズ 8-2 タダノ
第2試合 DYNAX 7-3 釧路厚生社IHC
3/1(金)準々決勝4試合の結果および寸評
第1試合 タダノ 3-1 サンエスオルクス(愛知)
昨春にチーム結成(正確には再編成)し、破竹の勢いで快進撃を続けてきた北信越ブロック代表・サンエスオルクスをタダノが止め、北海道勢の矜恃を見せつけた。
序盤から一進一退の攻防を繰り広げた両者だったが、第2ピリオド、オルクスのパワープレーのチャンスで逆にブレイクアウェイのチャンスを得たタダノが、GKとの1対1を古川憂人が見事に決めきって先制。この1点がオルクスには重くのしかかった。第3ピリオド、0-2の劣勢からパワープレーで西口由悟のゴールが飛び出して1点を返すオルクスに対して、タダノは集中力高く守りきり、最終的には近藤勝将がエンプティーネットゴールを決めてとどめを刺した。
第2試合 室蘭スティーラーズ 13-2 電通(東京)
室蘭スティーラーズが攻守に電通を圧倒し快勝。電通は第1ピリオドからGK藤田拓丸を中心に結束力のある守りを見せていたが、徐々に足が止まり室蘭の個人スキルの高い選手が活躍する流れに。電通は疲れの出てくるなか第3ピリオドに頑張り、3分と7分に滝智弥がカウンター攻撃から2得点を決めて意地を見せた。
第3試合 釧路厚生社IHC 9-3 青い森信用金庫(青森)
開始33秒に飛び出した田川聖のゴールで釧路厚生社が序盤からゴールラッシュ。その後も松井洸の連続ゴールで第1ピリオド3分40秒にして3-0と大きくリードを広げた。そこから青い森信用金庫はディフェンスを立て直し、11分15秒に川森祐輝のゴールで1点を返して反撃。
第2ピリオドには大量5点を奪って釧路厚生社が試合を決めたものの、第3ピリオドの15分と18分に青い森信用金庫は澤口誠介と大渡泰嘉がそれぞれ得点をあげて2点を返すなど最後まであきらめない粘りのプレーを見せた。
第4試合 DYNAX 8-0 三井物産
第1ピリオド1分31秒にDYNAXの今村健太朗が放ったシュートを、三井物産のGK金子将太朗がグラブに当てるもふわりと浮いたパックがクロスバーギリギリでゴールに吸い込まれる形でDYNAXが先制。しかしその後は組織での守りを徹底し丁寧にディフェンスのギャップを埋める選手たちの頑張りが光り、攻撃力の高いDYNAXメンバーともおよそ25分間互角に三井物産は渡り合った。
ただ、時間がすすむごとにDYNAXが本領発揮。最終的には藤原周と今野友尋が友に2ゴールを決めるなど合計8得点を奪っての完封勝ち。準決勝にしっかりとコマを進めた。