フィンランド相手に3得点は進化だ。防戦一方ではない試合に
取材・文/アイスプレスジャパン編集部 写真:AP/アフロ
IIHF女子世界選手権トップDiv.日本時間8/29(月)22:00~
予選リーグ グループA
日本 3(1-2、1-4、1-3)9 フィンランド
アイスホッケー女子日本代表「スマイルジャパン」は、予選リーグ・グループA4試合の最後となる対フィンランド戦に臨んだ。
先発GKはスイス戦先発の増原海夕。
先発ラインナップから、キャプテン小池詩織、DFの要・人里(旧姓:床)亜矢可、FW山下光、ラック陽の4人と控えGKの川口莉子が外れ、4thラインは1名のみという状況。
格上・フィンランドに対して主力を欠く厳しい戦いを前戦のカナダ戦同様強いられた。
編集部注)この試合は日本で映像を見られる方法がなく、IIHFハイライト映像でしかシチュエーションを確認できなかったため、残念ながらその範囲でのレポートにとどめさせていただく。
日本らしいコンビネーションからの得点が、ついに
第1ピリオド10分過ぎに先制を許した日本だが、そのわずか3分後に素晴らしいコンビネーションから同点に追いつく。
ゴール裏でバトルした床秦留可が右サイドで待っていた伊藤麻琴にバックパス。後ろに目が付いているかのような素晴らしいセンスで、マークしていたDFの足元を通したパスは伊藤にドンピシャ。
Well... that didn't take long!
— IIHF (@IIHFHockey) August 29, 2022
Akane Shiga scores to tie it up 1-1 🇯🇵@JPN_Ice_Hockey #FINJPN #WomensWorlds pic.twitter.com/gPlUhVLV1j
伊藤がすぐさまゴール左で待ち構えていた志賀紅音にパスを送れば、志賀がワンタイマーでゴールにたたき込んで1-1に。美しい攻撃の形を成就させて日本が試合を振り出しに戻す。
しかしその1分後にフィンランドが得点し1-2に。日本はその後踏ん張り第1ピリオドを1点ビハインドで折り返す。
第2ピリオドはフィンランドがより動きの質と量をあげて攻勢にでたためか、日本は20分で4失点を喫する。
その中で、第2ピリオド11分01秒の志賀紅音、この日2ゴール目は個人技の活きた良いゴールだった。ディフェンシブゾーンでパスを受けた志賀紅音が自分で持ち込みリバウンドも叩いて自分でゴール。強豪相手に気を吐く。
🚨🚨 AKANE SHIGA GETS HER SECOND OF THE GAME 🇯🇵🇯🇵@JPN_Ice_Hockey #FINJPN #WomensWorlds pic.twitter.com/aewiXWzuoY
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第3ピリオドも先に3点をフィンランドに奪われるが、18分14秒にカウンターから攻撃を展開、床秦留可がシュートしたリバウンドを、DFの位置から走って良く追いついた志賀姉妹の姉・葵が押し込んで日本が3点目。
🚨🚨🚨 THAT'S WHY YOU DRIVE THE NET 🚨🚨🚨
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Aio Shiga scores Japan's 3rd goal of the game 👏👏@JPN_Ice_Hockey #FINJPN #WomensWorlds pic.twitter.com/YLPjhNXaab
試合終盤での展開は、グループAで戦うなかで少しずつ強豪国との戦い方を身につけてきたのでは、と感じさせるものだった。準々決勝・スイス戦に繋がる得点への手応えを得て、日本は大一番に臨む。
フィンランド戦試合ハイライトはこちら↓
試合後、飯塚監督と志賀紅音選手がインタビューに応じてくれた
<2得点の志賀紅音選手>
Q:練習試合でフィンランドと対戦した経験をふまえて、今日の試合はどんなことを考えて臨みましたか?
志賀紅音選手:練習試合では、最初はフィンランドペースにされることが多かったですが、第3ピリオドでは自分たちのホッケーが通用していたので、今日はそのホッケーを実践してスコアに繋げる、という思いで臨みました。
Q:具体的に通用した部分は?
志賀:スタートから足を動かしてゴールに向かうプレーを全員ができていたので、それがスコアにつながって1ピリからいい流れでホッケーができた、と思います。
Q:3点を振り返っていただいて。どんな点がうまくいったのでしょうか?
志賀:それまでシュート数があまりなかったので、ゴールに向かう気持ちは強かったです。1点目、2点目ともにシュート前のプレーでのバトルで勝ってから私のスコアに繋がったので、周りの選手のおかげの得点でした。
Q:第2ピリオドの得点も見事でした
志賀:ディフェンシブゾーンでパスをもらってからアタッキングゾーンまで走って、その時点で細山田茜さんと併走してGKに対して2対1の場面を作ることができました。横パスは厳しいと判断してリバウンドを狙ったシュートを打ったんですが、それが自分の方に返ってきてくれてもう1回打った、という感じです。
細山田茜さんが走っているのが見えたので、そこへリバウンドが出るよう狙って結構強めにシュートしました。相手キーパーも本当に上手でリバウンドコントロールをされたんですが、自分の方にリバウンドがうまく出てくれたので、そのまま打ちました。
Q:リバウンドシュートは隙間が見えて「ここを通そう」っていうイメージで打った感じですか?
志賀:いいえ。全然ゴールは見えていなくて、リバウンドが出てきたのだけはわかったので、ゴールに向けてしっかり打とう、という意識でした。
Q:今の日本はどんなチームですか?
志賀:ここまで引っ張ってくれた先輩たちがいなくなってしまいましたが、若手の選手が入ってきていて、個々の力を出しつつ、1つのチームになれたらもっと強くなるのでは、と思っています。
Q:今回FWのラインは床秦留可選手と伊藤麻琴選手と組んでいますが?
志賀:以前から結構一緒に組んでいたことが多かったので、プレーの面でも私生活でも結構話すようにはしていて、そういうとこからプレーが分かりあってきているのかなというふうに思います。
Q:準々決勝はおそらくスイスとの対戦が濃厚ですが、意気込みをお願いします
志賀:まだ相手は決まっていないですが、スイスに対しては自分たちのホッケーをすれば勝てる相手だと思っています。中2日休みがあるので、良い状態でみんながプレイできるようにケアも反省もして試合に臨みたいと思います。
<飯塚祐司監督>
Q:今日のフィンランド戦、どんなところを意識した試合に?
飯塚監督:フィンランド・ビエルマキでの事前合宿で2試合練習試合を行いましたが、その時はペナルティーキリングでの失点が多かったのでそれは絶対にしないようにということ。また、そもそもペナルティをしないプレーを心がけることを徹底して試合には入りました。
ディフェンシブゾーンでパックを奪って自分たちでコントロールしてから次につなげる、ということも意思統一して、良い形で攻め上がることに繋げようと話し合いました。
Q:日本での試合映像が見られないため試合の流れが分からないのでお聞きしたいのですが、第1ピリオドは接戦、志賀紅音選手が1点を返し同点に持ち込むなど、結構僅差の勝負だったのではという印象がありましたが、実際はどうでしたか?
飯塚:残念ながら押され気味でした。フィンランドもここまで2連敗で来ていましたので、結構スピードもありましたし気合いも乗っていましたね。
何とかしのいでしのいで頑張ってはいたんですけども、やはり個人技という部分の差で勝られていました。何とか2失点でしのいだ第1ピリオドだったと思います。
シュート20本で3点を取れているのは良い数字ではあるんですけども、失点があまりにも多くて。守りが淡泊といいいますか、あっさり点を入れられているのが良くないですね。
Q:4人欠場してますが、コロナではないですよね?
飯塚:はい、コロナではないです。
Q:今日欠場した選手が大会中に戻ってこれる見込みは?
飯塚:あります。連戦に備えている選手と、コロナではないんだけれどもちょっと体調不良という感じなので。大丈夫だと思います。
Q:準々決勝に向けては。スイスとの対戦となりそうですが?
スイスとは、グループリーグで対戦した時は1-3。日本のシュート数がそもそも少ない内容でしたので、本当に1点1点が大事になると思っています。ディフェンスの面もそうですし、チャンスをいかに確実に決められるかにかかってくると思ってます。
Q:準々決勝の先発GKは誰で行きますか?
今夜寝ないで考えます(笑)