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こちらでは1月下旬、女子日本代表スマイルジャパンが北京五輪へ向けて日本を出発する直前に行われたリモート会見で、選手・監督が北京オリンピックへ向けて語った「強い想い」をお伝えします。
会見の要旨となります。文字が多くなりますが、ぜひご覧頂いて、選手たちの思いを共有して、スマイルジャパンを応援していただければと思います。

オリンピック期間限定の公開となります。

『スマイルジャパン』北京へ向かって 大澤&久保選手

キャプテン 大澤ちほ選手

Q:五輪の直前になってきまして、キャプテンとして見てチームの雰囲気だったりコンディションについて何か気づいた点があったら、教えてください。

大澤:チームの雰囲気はすごくいいと思います。前回の合宿でメンバーが確定したこともあってオリンピックに向けて一体感が出てきたのかなと思いますし、チームとして選手間でよりコミュニケーションを取れるようにアイディアを出しながらチームビルディングをしているんですけど、そういうのもあって一体感はできたかなと感じています。プレーに関してはもう1カ月切っているので、それぞれは質の高い集中力を持ちながら一つひとつの練習に励んでいるなと感じています。

Q:前の世界選手権と比べてコロナの影響が出始めていると思うんですが、不安や懸念は何かありますでしょうか。

大澤:特にチームとして不安はなくて、目の前のことに集中してやっていくだけかなと感じています。

Q:年末に高校生と試合をしたと思うんですが、今回も練習試合が組まれてると思うんですが、年末の練習試合でチームとして良かった点と課題だった点、今回最後の高校生との練習試合で確認したいことを教えていただけますか。

大澤:年末の試合で良かった点としては、高校生のスピードの速い中でも自分たちのしたいプレーをする時間が増えてきたということと、1試合ずつ課題をしっかりと、1試合目で出た課題を2試合目で克服したりと、試合を重ねるごとに自分たちの良さが出てきたところかなと感じています。課題点としては、ゴール前にパックを運ぶことができても得点できないというところがかなりあったので、しっかりと最後、ゴール前まで運べたなら点数につなげところまでプレーできるようになると、オリンピックでも自分たちよりも1つ上のチームに勝っていけるのかなと凄く感じました。得点を取り切るというのを今回の合宿でしっかりと詰めていければと思っています。

Q:監督が世界選手権前は対海外と直前に1試合やったことで一気に試合勘を取り戻せたとおっしゃてたんですけど、オリンピックの直前もスイスと最後やるので不安はないと監督はおっしゃってたんですけど、対海外の感覚を1試合で取り戻すための工夫のようなものがあれば教えてください。それと、コロナの感染が増えていますが、日常生活の中で、感染対策の中で例えば同じポジションの人は一緒に行動しないなど、具体的にコロナ対策でチーム内でやっていることがあれば教えてください。

大澤:大会前のテストマッチに関しては1試合しかないんですけど、リンクのサイズが普段練習しているのとちがうので、そこのサイズ感だったり、海外の選手との距離感だったりとか、そういうところを感じるのが大事になってくると思っていて。まずリンクの大きさに慣れるところが一番ベースとしてあると思っています。プレー面に関しては今まで積み重ねてきたこと、男子高校生とかなり練習試合をさせてもらっているので、その部分をまずはテストマッチで出し切ってどういうところを修正していかないといけないか、細かいところを確認するのがテストマッチになってくると思うので、そこで不安点をクリアにして試合に臨めれば1試合だけでも不安はないと思っています。感染対策に関しては、特にこだわってやっていることはなくて、手洗いうがいだったり、消毒は徹底的にやっていますけど、ポジションごとに行動しないなどはやっていませんね。ただ、自分専用のドリンンクボトルを使ったり、ジャージの交換とか、物を共有することはしないということは気を付けています。

Q:3大会目の五輪ということで、初めてのソチの時の1カ月前とはもちろん心境は違うと思うんですけど、余裕を感じるのか、同じような緊張感を感じるのかその辺の気持ちはどうですか。

大澤:余裕はないですけど、楽しみな気持ちは大きいですね。初めて出た時も楽しみな気持ちはありましたけど、今は自分たちが世界選手権で6位という結果を残して世界のトップに近づいてきているなという感覚があるので、もう1回オリンピックで自分たちの力をぶつけて、どこまで見せれるかという楽しみがすごくありますね。楽しみな感覚はソチの時とはちがうと思います。初めてのオリンピックで自分たちがどういうプレーができるのかなというわくわく感があったのはソチだったんですけど。そことはちがう楽しみな部分がありますね。

Q:普段の練習から周りの選手を見る余裕みたいなものは変わってきているんですか。

大澤:キャプテンとしてソチの時もプレーさせてもらってたんですけど、その時は年齢的に若かったですし、経験も少なかったんですけど自分がやることで精一杯なところがあったんですけど、今は経験年数も長いですし、若い選手もたくさん増えて、自分の年齢も上がってきたので、割と自分のことも頑張りながら周りを見る時間も増えたかなと思います。

Q:逆にソチの時になかった、これくらいの結果を残さなければならないというプレッシャーみたいな責任感は強いですか。

大澤:そこまで強くは感じてないですね。プレッシャーよりも、自分たちの持っている力を出し切れば結果はついてくるという自信の方があるので、そんなにプレッシャーはないです。

FW 久保英恵選手

Q:オリンピック集大成に位置付けていると思うんですが、改めて本番が間近に迫って大会への思いと、これまでご家族の支えもあったと思います、そうした方々へどのような思いがあるのか教えていただければと思います。

久保:本当に今回が最後のチャレンジだと思うので、けがなく臨みたいという気持ちと、今回ここまで長くオリンピックを目指せてきたのも家族だったりチームメートだったり関係者のおかげだとおもうので、その思いを結果に残して恩返しできればいいなと思っています。

Q:平昌が終わってから4年間がありました。モチベーションの維持ですとか、体力、コンディションの維持は簡単ではなかったと思うんですけど、コロナもある中で、どのようなモチベーションの維持、体の維持に務めてきたのでしょうか。

久保:やはりコロナの影響で中々思うようにトレーニングできなかったんですけど、私にとってはゆっくり準備ができたんじゃないかなと思ってます。この4年間っていうのは1年1年考えながら、北京を見据えて頑張ってきたので、辛い時期もありましたけど、チームメートはオリンピックもう一度目指そうよと毎回言ってくれていたので、本当にチームに支えてもらいながらここまで来れたのかなと思っています。

Q:PPでの役割、どんなプレーを見せていきたいかというところを教えていただけないでしょうか。

久保:あまりでない中で、PPで急に出たりとかはするんですけど、そこでいかに他の4人と連携して、今までやってきたPPの練習が試合に発揮できるように準備することとピンポイントで、起用されるということは得点を必要とされていると思うので、そういうところで結果を残せたらいいなと思ってます。

Q:何度もこれまで集大成とか最後という言葉を使ってこられました。少し気は早いですが、この後、どのようなアイスホッケーの関わり方とか、セカンドキャリアについてもし考えていることがあればお願いします。

久保:特にこれというものは考えていないんですけど、ここまでアイスホッケーをやってきて、恩返しの意味も込めて、何か携われたらいいなと思っています。

Q:PPでの役割ということでお話があったんですけど、急に出る場面もあるんですというところだと思うんですけど、4人と連携するために日頃から取り組んでいることですとか、練習の中でよりこういうことを意識しているなどあれば教えていただけますでしょうか。

久保:練習の中で何度もやりたいプレー、やりたいシステムを何度も繰り返して、相手によって空くところ空かないところがあるので、そのたびに確認したり、中々点数が入らない、流れが悪いときにはこうやったらいいよねというところはコミュニケーションは取ってます。

取材・文/アイスプレスジャパン編集部

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