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こちらでは1月下旬、女子日本代表スマイルジャパンが北京五輪へ向けて日本を出発する直前に行われたリモート会見で、選手・監督が北京オリンピックへ向けて語った「強い想い」をお伝えします。
会見の要旨となります。文字が多くなりますが、ぜひご覧頂いて、選手たちの思いを共有して、スマイルジャパンを応援していただければと思います。
オリンピック期間限定の公開となります。
『スマイルジャパン』北京へ向かって 小西・増原選手
GK 小西あかね選手
Q：今大会から試合数、予選リーグが5試合になるということで出番も増えてくると思うんですが、今の北京へのお気持ちを聞かせてください。
小西：試合に出るという気持ちは持っているんですけど、チームのみんなが安心して攻めて行けるように安定した守りをすることと、私が焦ってもしょうがないので落ち着いてプレーすることを目標に頑張っています。
Q：前回平昌で日本代表の初勝利のゴールキーパーだったというところで、色々と持っているキーパーだと思っているんですが、今回どんな相手が来ても対応できるように工夫している点はありますか。
小西：どんなにシュートやパスが早くても対応できるようにスケーティングの速さを、自分はパワーもある方なので重点的にやってきたのですが、そういうところも生かしていければと思っています。
Q：非常にフィジカルも絞っているように見えるんですが、かなり鍛えていますか。
小西：トレーニングはみんなと同じくらいやってると思うんですけど。
Q：かなり厳しいトレーニングをしているというところですか。
小西：そうですね。ウエートトレーニングとか結構辛いです。
Q：本番までにスイスと1試合やると監督おっしゃってましたけど、残り1カ月、どのようなトレーニングをして過ごしたいと思っていますか。
小西：本番まで30日切っているので、自分の不安なところ、男子高校生と試合を重ねる中で自分の課題や直していかないといけないところが明確になってきているので、そこを重点的に練習していこうと思います。
Q：言える範囲で、今課題は何が挙がっているんですか。
小西：ゴール裏からのパスだったりとかリバウンドへの対応とか、角度の無いところのプレーとか、ちょっとしたところなんですけど、もうちょっとスムーズに動けるようになれば、もっと焦らずというか、慌てることなくシュートを止めにいけるようになると思います。
Q：ゴール裏での処理とかその辺りをもっと磨く余地があるということを考えているということですね。GK陣の雰囲気もいいと思うんですが、どうでしょうか。
小西：みんなに仲良く練習したりとか、こういうところ凄いねとか、3人でコミュニケーションとりながら練習しているので、雰囲気もいいと思います。
Q：改めて北京五輪での目標をシンプルに伺います。
小西：目標はチームの勝利に貢献できるようなプレーをしたいと思います。
Q：出番がきたらいつでもという感じですね。
小西：そうですね。
Q：平昌が終わってから、スウェーデン、海外に行って経験を積まれたと思うんですけど、どういったことを一番感じて、今の自分にどう生きているか教えてもらえますか。
小西：スウェーデンのプレーは、試合数も多くて、その中でも状況判断、自分でどのプレーをこの場面で使うとかが勉強になったなと思っていて、日本に帰ってきてからも合宿に参加したりとか試合に出場するときは、「どうしよう、どうしよう」という感じだったんですけど、「あ、こういう風にきたら、こう動けばいいな」ということを学びました。
Q:逆に自分の持ち味、らしさが海外でも通用するんだなというところはどう感じていますか。
小西：私の強味としてはスケーティングの正確性と速さだと思っていて、スウェーデンに行って、その点は評価されていた部分だったので、そこは強味として自信を持っていきたいなと思っています。
Q：ふるさと釧路の方には帰られている機会はあったんですか。
小西：年末年始は帰らせていただきました。
Q：初出場の時は学校の制服姿で取材を対応されていたのを懐かしく思い出すんですけど、過去の大会を踏まえて、改めて北京への思いを聞かせていただいても大丈夫でしょうか。
小西：前の2大会とちがって、自分のコンディション的にも今がベストだと思いますし、試合に出場したらしっかり結果を残し、チームの勝利に貢献できればと思います。
UQ：故郷・釧路への思いをお願いします。
小西：釧路はなかなかこんな状況で変えることもできていないので、釧路にもたくさん私のことを応援してくれている人がいるので、その人たちのためにも結果を残して、釧路にもこういう選手がいるんだというところを知ってもらえたらなと思います。
Q：キーパー陣雰囲気いいよというお話ですけど、「きょう小西でいくよ」というときどんな気持ちを作って氷の上に上がっているんですか。
小西：特に・・・「あ、頑張ります」という感じなんですけど。そんな気負ったりはせずやるべきことをやろうと思ってます。
GK 増原海夕選手
Q：オリンピックメンバーに選ばれ本番まで1カ月を切っている状況で、心境はいかがでしょうか。
増原：小さい頃から目標にしていた夢の舞台に立てるという喜びが一番にあって、残り1カ月で準備して自分の100%の力を出したいと考えています。
Q：昨年8月の世界選手権ではメンバーに入れなかったということですが、その時の心境と、この数か月でどのようなことに取り組んできて今に至っているのか、その辺りはいかがでしょうか。
Q：昨年の世界選手権は直前に鎖骨を骨折してしまって、そこで2カ月はけがを治すことから初めて、全く氷に乗っていない状態から前の状態に戻して、そこからレベルアップできるように取り組んできました。
Q：鎖骨骨折したのはいつ頃で、左、右のどっちでしょうか。
増原：7月の合宿のときに右の鎖骨にシュートが当たってしまって、そこでは普通にプレーしていたんですけど、直前の合宿で痛みが出てしまって、病院にいった時に骨折したことがわかりました。
Q：その時の心境はいかがでしたか。
増原：世界選手権も初めての選出だったので行きたい気持ちはあったんですけど、オリンピックが最終目標だったので、気持ちを切り変えてけがを治そうと思っていました。
Q：春名さんの存在はいかがでしょうか。
増原：自分の所属しているチームにキーパーコーチがいなくて、この合宿に参加していろいろ専門的なこと、自分のできていない部分を詳しく教えていただいて、春名さんがいたから凄く成長できたというところがあって。知識だったりをこの合宿で身に着けてこれたと思います。
Q：印象に残っている教えや言葉はありますか。
増原：私スマイルジャパンにいる他の2人よりもサイズが小さいので、それは自分の中でも理解していたんですけど、それをどう守るかというところで、しっかり前に出て運動量でカバーするということを教えてもらって、そこから意識して取り組むことができました。
Q：以前の取材で、小さい頃から五輪をテレビで見ている中でスマイルジャパンはカッコイイ存在とおっしゃっていましたが、自分が選ばれて、五輪でどういう姿を見せたいか教えてください。
増原：まずは目標としていた舞台に立てたことが凄くうれしく思うんですけど、ここで満足したくないと思っていて、最終は試合に出て活躍することが目標なので、しっかり準備して活躍して、日本代表という責任を持ってプレーして、それが日本の全国のみんなに伝わればいいなと思います。
Q：初めての五輪ということでこれだけは得て日本に帰ろうと思っていることは何かありますでしょうか。
増原：雰囲気は想像できないくらい、他の大会とちがうと思うので、雰囲気にも飲まれず自分のプレーをしっかりできるように、気持ちのコントロールをきちんとできればいいなと思います。
Q：藤本選手を目標の選手に挙げていたと思うんですが、共に合宿して藤本選手から感じること刺激を受けることがあれば教えてください。
増原：那菜さんはプレーの正確性があるなと日々感じていて、リバウンドのコントロールだったり、スケーティングだったり細かい動きで自分よりも正確性があって、そこが自分には足りない部分だと思っているので、そういった部分で刺激になるし、今後自分も追いつき、いつか追い越せるように頑張っていければと思います。
Q：藤本選手を超えていかなければならないと思うんですが、超えるためにどういうところを磨いていきたいですか。
増原：私はサイズがないので、そういった部分をカバーできるようにスケーティングだったり今も練習している部分ですけど、カバーできるプレーでサイズが小さくても海外の選手にも負けないプレーをしていければと思います。
Q：改めて藤本選手はどういった存在ですか。
増原：間近でプレーしているのを見て、練習でも刺激になるし、試合でもチームの土台になるのでGKは、那菜さんはチームの土台として、プレーしているっていうのが一番私の中でまだ足りない部分なのかなと思います。
Q：目標ですか。
増原：目標で、憧れの選手です。
Q：アイスホッケーでGKをやるのって、そこの面白さがある一方で責任も重いポジションだと思うんですけど、キーパーに向いていたなとか面白さはどういったところに感じますか。
増原：キーパーに向いているという面では、感情の上げ下げがないという、冷静にプレーすることを意識しているのもあるんですけど、そこが向いているなと思うのと、GKやっていていいなと思うのは、凄く責任があるポジションで一つのミスが直接的な失点につながるポジションで、その一方でチームを勝たせることができる、勝ちにも負けにもつながるポジションだと思っているので、そこに魅力を感じていて。勝った試合はGKをやっていて良かったなと思います。
Q：本番、どんなことを、凄く初めて味わうところなのでいろんな感情があると思うんですが、どんなイメージを思い描いているんですか。
増原：普段の試合、練習試合から、緊張しないことを心がけていて、どうしても緊張しちゃうんですけど、なるべく冷静さを保っていて、いつも通りのプレーができるように、自信をもってプレーしていけたらなと思います。
Q：試合前のルーティーンとかあるんですか。
増原：ルーティーンは特にないです。普段通り気張らないでやっています。
取材・文／アイスプレスジャパン編集部