2026年2月のミラノ・コルティナ五輪前哨戦。スマイルジャパンが世界に挑む!
女子世界選手権トップディビジョンが4/9チェコで開幕‼

2月の最終予選で見事に五輪出場権をつかんだスマイルジャパン。チェコでの世界選手権、
躍進を期待したい

文・写真/アイスプレスジャパン編集部

 オリンピックと並ぶ女子アイスホッケー世界最大級の戦い、「女子世界選手権トップディビジョン」が4月9日開幕する。
 アイスホッケー女子日本代表(愛称:スマイルジャパン)は大会2日目から出場。日本時間4/10(木)の夕方にノルウェーと対戦する。来年2026年2月に行われるミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックの出場権を他の競技に先駆けて獲得した女子日本代表=スマイルジャパンは五輪での好成績に向けてこの大会でも決勝トーナメント進出、そしてメダル圏内への躍進を狙う。

 会場のチェスケー・ブディヨビツェはチェコの首都プラハから南に150㎞、車でおよそ2時間弱の距離にある。苫小牧での国内合宿そしてチェコでの事前合宿を経てすでにチームは現地入りしている。日本アイスホッケー連盟の公式X https://x.com/JPN_Ice_Hockey にその様子がレポートされているが、ここまで順調にトレーニングや練習試合を消化している。ハンガリーとの練習試合は2-4、ドイツとの練習試合は2-2の同点からPS戦で敗れたが大会直前のためお互い手の内を隠しての対戦となった模様だ。

 今大会のメンバーはGK3名、DF7名、FW13名の計23名。2月に苫小牧で行われた五輪最終予選で出場権を勝ち取ったメンバーが中心となるが、さらに世界選手権初代表として黒須若菜選手、小平梅花選手が選出された。 ⇒今回の出場メンバーはコチラ

 黒須若菜選手は苫小牧・道路建設ぺリグリン所属のFWで背番号は17。高いスキルと運動量を併せ持ち、日本女子のFWらしく最後まで足が止まらず走り回れるスタミナも光る。国内のリーグではかねてから主力として活躍しており、満を持しての選出ともいえる。
 小平梅花選手は最年少の16歳で今回メンバーに抜擢された超新星。背番号は91となった。日光出身の彼女は日光アイスバックスレディースから釧路・Daishinに移籍し2年目、今季はスマイルリーグ制覇とDaishin初となる全日本選手権優勝に大きく貢献した。成長著しい小平選手が世界のトップ相手に堂々とデビューする大会となる。ぜひ注目したい。



また、現地大会事務局より大会のビジュアルが届いた。(↑上画像)
2025年のIIHF女子世界選手権トップディビジョンのグラフィックアイデンティティとビジュアルはFilip Kreglさんによるもの。名前はTori(トーリ)。「このロゴは、すべてのホッケーのキャリアの始まりを象徴し女子世界選手権のスタートを意味しています。ロゴ全体は、ホッケーのヒーローやヒロインを象徴する 『H』の文字を表しています。全体のビジュアルデザインは、ヒーローのマントをモチーフにしています。このマントは、チェコのファンが背中に国旗を背負っている有名な伝統を彷彿とさせます。今、私たちはここに来る選手たち全員をヒロインにしたいのです」とKreglさんはコメントを寄せている。

 大会の試合中継については、初戦の当日にJIHFからアナウンスがあり、日本戦に関してはTBSスポーツのYouTubeチャンネルにて中継されることとなった。(それに伴いIIHF.TVでの中継は日本から制限がかかっている模様だ)決勝トーナメント以降等については情報が入り次第お伝えする。
昨季までIIHF(国際アイスホッケー連盟)によってYoutubeで無料中継されていたが、この春からIIHFは「IIHF.TV」という独自のストリーミングサービスを開始した。今回の女子世界選手権トップディビジョンもそのサイト「IIHF.TV」で中継される模様だ。サイトへの登録方法、有料か無料かといった情報はわかり次第、弊サイト「アイスプレスジャパン」でもお伝えする。

 時間帯的にも比較的見やすい時間に設定されている今大会。ぜひ、ミラノ・コルティナ五輪に向けてさらなる進化を続けるスマイルジャパンをぜひ応援していただきたい。

2025女子世界選手権トップディビジョン 公式サイト

【2025 アイスホッケー 女子世界選手権トップディビジョン】
4月9日~20日 会場:チェコ・チェスケー・ブディヨビツェ

<参加国>※丸数字は世界ランキング:
グループA: カナダ① アメリカ② フィンランド③ チェコ④ スイス⑤
グループB: 日本⑦ スウェーデン⑧ ドイツ⑨ ハンガリー⑩ ノルウェー⑭

日本戦日程:
<グループリーグ戦>
4/10(木)11:00(日本時間18:00)~ 日本 vs ノルウェー
4/11(金)11:00(日本時間18:00)~ 日本 vs ハンガリー
4/13(日)15:00(日本時間22:00)~ 日本 vs スウェーデン
4/15(火)15:00(日本時間22:00)~ 日本 vs ドイツ
<決勝トーナメント>
4/17(木)準々決勝 4試合 (A1位ⅹB3位、A2xB2、A3xB1、A4xA5)
4/19 (土)準決勝 2試合  
      順位決定戦 1試合(準々決勝敗者のうちランク上位2か国による5・6位決定戦)
4/20 (日)決勝/3位決定戦

<大会メモ>
まずグループAとB5か国ずつのリーグ戦をおこなったあと、グループAの5か国とグループBの上位3か国が準々決勝に進出できる変則トーナメント。グループBはぜひ1位で通過して準々決勝ではA3位と対戦したい。グループBの2、3位だとアメリカorカナダの2強と当たる確率が非常に高くそこで勝ち抜くのは至難。A3位も強いことは確かだが、日本が1段上のレベルに到達するには、準々決勝での勝利が欲しい。来季グループAでスタートできる5位以上となるチャンスを最大化するためにもグループBの1位通過が必要だ。準々決勝の敗者4チームのうち、グループリーグの成績上位2か国が1発勝負の5・6位決定戦に進むことができ、勝利したほうは来季のグループAに入ることができる。
昨季、日本は初戦の中国戦で足元をすくわれ(PS負け)その後苦戦が続いた。最後は何とか8位確保で降格を免れた日本だが、今季はグループリーグで相手国を圧倒する強さを披露したい。
なお、グループBの4、5位(=全体の9、10位)になった場合ディビジョンIAに降格となる。降格は絶対に回避したい。

Update: