【オピニオン】IJリーグが「IJ」の看板を外した背景を考える
文:アイスプレスジャパン編集長 ポタやん(関谷智紀)
編集長ポタやんです。
一昨日9/12午後にIJリーグ公式サイトで発表された「ファンの皆様へ」というIJリーグ山田謙治チェアマンによる文章について、アイスホッケーファンの皆様も驚かれていると思います。
https://ijleague.jp/news/news-215/
当方でも突然の発表に驚きましたが、その後情報を精査し、今回のIJリーグによる「ファンの皆様へ」という文章が発表された経緯については、あくまで今後の発展へ向けての一つの手段あるいはプロセスであろう、という側面が見えてきました。
「ファンの皆様へ」の発表声明文のなかには「私共はこの度、我々の更なる発展を実現すべく、IJリーグとしての活動を終え、日本アイスホッケー連盟(以下、日ア連)と今後のリーグの在り方などについて、具体的な協議に入ることに致しました」という文面があります。
当初連盟側と対立しながらも独立ベンチャーリーグとして西日本の開拓を行ったIJリーグの動きに対して、今後従来のアジアリーグが開催されている地域以外でのアイスホッケー興業の可能性を見た日ア連側が、程度は分かりませんが対話のチャネルを開きはじめたためにこの動きになってきた、という可能性もゼロではないと考えます。実際、名古屋・滋賀・山梨では既存層ではない新しいファンの皆さんが会場に来ていただきアイスホッケー観戦を楽しんでいただいたことは事実で、それを形にしたのはまぎれもなく独立ベンチャーリーグであるIJリーグでした。IJリーグが手をつけなければ始まっていないことです。
今後このIJリーグ山田チェアマンによる発表をうけて、日ア連側から何らかのリリースがなされるとも思いますが、アイスホッケー界の発展を願う1人としてまたIPJ編集長としてこの件に関しては非常に関心を持ち、双方関係者からの取材を進めて参る所存です。
なお道新(北海道新聞)が9/13 21:03にWeb版で踏み込んだ記事を記名記事で出しました。道新さんという大きな新聞社に対して申し上げるのは恐縮ですが、日ア連による公式見解が出ていない状況ですし、現状での状況を的確にとらえている記事ではないと私としては感じました。
ともかく、「IJリーグ公式戦⇒IJの冠を外し交流試合化」「山田チェアマン退任」という2つの物事が起きた背景に、アイスホッケー界が1つ前に動き出す可能性があるのかどうか? ということです。日ア連とIJリーグとの間で雪解けとは行かないまでもなんらかの話し合いのテーブルが設けられるような動きがあるのか? という点に着目し、今後もできうる限りの取材を進めて参ります。