なるか?『城野超え』。レッドイーグルスは動員で1月6日に勝負を懸ける

開場を前にスタッフと打ち合わせる城野正樹CM(2024年1月6日)

取材・文・写真/アイスプレスジャパン編集部

2024年1月6日土曜日。アジアリーグアイスホッケー今年初の試合となる苫小牧・nepiaアイスアリーナでのレッドイーグルス北海道vs横浜グリッツ戦。試合の勝敗ももちろん注目だが、レッドイーグルス北海道のフロントが狙う記録的な動員なるか? という点についてもおおいに注目が集まっている。

1/19に公開される映画『ゴールデンカムイ』とのコラボ

この日1/6の試合では、このほど実写映画化もされた大人気のマンガ『ゴールデンカムイ』(作:野田サトル/集英社週刊ヤングジャンプ)とのコラボデー、<レッドイーグルス北海道×映画『ゴールデンカムイ』スペシャルコラボレーションマッチ>と銘打ち、昨年末から色々な動員策を打ってきたレッドイーグルス。

ロビーには映画『ゴールデンカムイ』のボードが設置されていた(2024年1月6日)

『ゴールデンカムイ』の作品のファンも巻き込んでのプロモーションを展開してきたがそれが功を奏し、ついに前売りの段階で椅子席は完売。当日券は立ち見自由席で200席を用意するだけとなっている。

前売で椅子席は完売。13時の開場を前にして試合を楽しみに来場したファンが長い行列を作った(2024年1月6日)


SNSでも #アツまれ2500 というハッシュタグを用意してネットでの盛り上がりを図るなど、スタッフたちは最後の最後まで動員に余念はない。この試合ではレッドイーグルス創設以来「E-グル」として取り組んで来た、アリーナ前の広場にキッチンカーを集結させたり、アリーナ内の店舗で様々な食べ物の店を開いたりする取り組みも普段より多くの店舗が集まった。nepiaアイスアリーナはこの土日で縁日のような賑わいになることが予想される。

大行列にチームマスコットの鷲斗くんも大喜び(2024年1月6日)

合い言葉は『城野超え』。城野CMに動員記録更新をプレゼントできるか?

映画『ゴールデンカムイ』と並んでこんなレッドイーグルス北海道のポスターも(2024年1月6日)

そんな記録的な試合を目指すチームスタッフの合い言葉は『城野超え』。この言葉を胸にスタッフはここまでの多忙な準備期間を乗り切って来たという。それはどういうことか? 

現在レッドイーグルスのフロントスタッフをまとめる存在として奔走する城野正樹チーフマネージャー(CM)。彼はかつて2007-08シーズンから2009-10シーズンまでの3シーズンで監督としてチームを率いた。(チーム名称は07-08シーズンは王子製紙、08-09シーズン以降は王子イーグルス)

07-08シーズンは日本製紙クレインズとプレーオフファイナル最終戦までもつれ込む死闘を制し、城野監督率いる王子製紙は見事にアジアリーグチャンピオンに輝いている。その07-08シーズンの開幕戦となった対日本製紙クレインズ戦(2007年9月24日)では当時の白鳥アリーナ(現在のnepiaアイスアリーナ)に2246人の観客を集めた。今回1/6の試合はこの観客数の記録をぜひ超えたい、というのがイーグルススタッフたちの合い言葉。

レッドイーグルス北海道は「魁!! 城野塾」というタイトルで城野CMが指導する大人世代へのアイスホッケー教室もずっと継続して続けており、その参加申しこみは常に満員となる人気を誇る。アイスホッケーをもっと多くの人に、と時には氷上に立って最前線で奔走してきた城野CMへ、あのころの会場の熱気を越える雰囲気を作り出したいと若手スタッフの面々は意気込んでいる。

レッドイーグルスはクラブチーム化してから動員策にはスタッフが非常に頭を絞り、様々なイベントで集客アップに成功している。その流れで来た今回の<レッドイーグルス北海道×映画『ゴールデンカムイ』スペシャルコラボレーションマッチ>はここまでの集大成ともいえるのかもしれない。

2500人の観客がレッドイーグルスを応援する、その風景を見せることができれば、ここまで最前線でチームの施策に奔走してきた城野CMへの何よりのプレゼントとなるだろう。
そうなれば次は、07-08シーズンのプレーオフ第4戦(2008年3月16日)、城野監督が率いたチームが日本製紙クレインズと苫小牧で対戦したときの動員数3520人が新たな目標となる。

アイスホッケーは限界競技だ、などと揶揄する声も聞こえるなか、ここ数年、“しっかりと施策を打てばお客さんはちゃんと来てくれる”ということを証明し続けてきたレッドイーグルス北海道の取り組み。まずは1/6の試合で、苫小牧でのアジアリーグレギュラーシーズンの集客数2246を更新し、見事に2500人以上の動員を達成できるか? 新年1試合目の試合に注目だ。

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